The Magic No.74（ザ・マジック）

発行 デアゴスティーニ・ジャパン

監修 マジシャン・メイガス

発行日 2022/1/11

定価 1,823円（税込）

【セット内容】

冊子（オールカラー12ページ）

DVD（約22分）

リンキング・ピン

リンキング・ピン（Linking Safety Pins）

　大きな安全ピン２本がロックされたままの状態で繋がったり外れたりします。

　リンキング・ピンは、1930年代初頭にジーン・ゴードン（Gene Gordon）が発表した「ピフ・パフ・プーフ（Piff-Paff-Poof）」から発展を始めました。現在、ギミック・ピンを使用する作品で最も有名なのは、ヴォスバーグ・ライオンズ（L. Vosburgh Lyons）が雑誌『The Phoenix』（1943年）に発表した「スリップ・スナップ・スプーフ（Slip, Snap, Spoof）」をジェリー・アンドラス（Jerry Andrus）が手順をまとめてリリースした「Linking Pins」（1954年）です。デアゴスティーニで解説されているリンキング・ピンは、ハン・ヴァン・セヌス（Han van Senus）が雑誌『Apocalypse（Vol. 5 No. 2）』（1982年）に発表した「Un-Safety Pins」という作品で、ソフトピンと呼ばれるギミック安全ピンを使用したものです。

安全ピンのエスケープ（Safety Pin Escape）

　バンダナに安全ピンを刺してロックし、バンダナを巻き付けます。安全ピンのお尻側を観客に持って引っ張ってもらうと安全ピンがすり抜けてしまいます。バンダナは破けていません。

　考案者はリチャード・ダーハム（Richard Durham）です。カール・ファルブス（Karl Fulves）の『Self Working Table Magic』（1981年）に「ULTRA PENETRO」という作品名で解説されています。仕掛けのないハンカチと安全ピンで手軽に演じられる名作です。観客からハンカチを借りて演じることもできますが、布を傷付ける可能性がある（そもそもピンを刺す時点で傷つけていますし）ので自分で用意した方が無難だと思います。

ホット・ショット（Hot Shot）

　演者は片手のみでデックをカットして、１枚のカードをブーメランのように飛ばして反対の手で見事にキャッチします。それが観客が選んだカードです。

　ラスベガスを拠点としたマジシャン、ダロー（Daryl）が考案した超有名なフラリッシュ的カード技法「Hot Shot Cut」です。とにかくカッコイイです。技が決まるとカードが当たったことがオマケに感じられるくらいインパクトがあり、それ故に演者がカードのテクニシャンであるという印象を観客に否応なく与えます。そういう意味では演者のスタイルによっては使いどころが難しい技であるとも言えます。

WELCOME TO MAGIC WORLD

Dr.ZUMA氏の紹介。

付属マジックアイテム

リンキング・ピン：長さ約８㎝の大型安全ピン２本セット。