The Magic No.40(ザ・マジック)
発行 デアゴスティーニ・ジャパン
監修 マジシャン・メイガス
発行日 2020/9/22
定価 1,657円+税
【セット内容】
冊子(オールカラー12ページ)
DVD(約43分)
小さくなるトランプ
小さくなるトランプ(Diminishing Cards)
複数枚のカードを取り出し広げて見せ、おまじないをかけるとカードがひとまわり小さくなってしまいます。おまじないをかけるたびにカードはどんどん小さくなっていき、最後は紙吹雪となって美しく散ります。
クロースアップというよりは、どちらかというとサロン向けのトリックです。ファンにしたカードがどんどん小さくなっていくという「Diminishing Cards」のプロットは、ロベール・ウーダン(Robert Houdin)が1868年に演じたのが最初です。この時点ではファン・テクニックでカードが小さくなったように見せるだけでしたが、チャールズ・バートラム(Charles Bertram)が本当に小さいサイズのカードとすり替える方法を考案し、その後マーティン・チャペンダー(Martin Chapender)がカードに直接付けるネスト・ギミックを考案しました。ここが転機と思われますので原案と言って差し支えないでしょう。更に1929年にエリス・スタニオン(Ellis Stanyon)とエドワード・プラウドロック(Edward Proudlock)が発展させ、1935年にアル・ベイカー(Al Baker)が改良を施しディーラー商品として販売し、現在の形となります。テンヨーの解説書では、魔法の粉をポケットから取ってきてはカードに振りかけていく演出ですが、デアゴスティーニではそのノーマル・バージョンと、テンヨーHPのちょっといい話のコーナーでも書かれている方法と同じショースタイル・バージョンも解説しており、こちらの方が変化するたびにカードの大きさを比較できるので観客が現象を理解しやすい上に、演者の負担なく処理もできるので良い方法です。また最後はカードが消えて無くなるというノーマル・バージョンの演じ方が一般的ですが、ショースタイル・バージョンでは最後に紙吹雪に変化するという派手なクライマックスが追加されています。
腕に現れる文字(Ashes on Arm)
演者の腕に灰を擦りつけると、さきほど観客が選んだカードのインデックスが、何もなかった腕の表面に浮かび上がります。
観客が選んだ死者の名前が書かれた紙を燃やし、その灰を腕に擦りつけると文字が赤く浮かび上がる現象は「Blood writing」と呼ばれ、霊媒師が古くから使っていたトリックです。原案者は分かりませんが1584年にフランスのJ.プレボスト(J.Prevost)が初めて解説しました。その後、演者の身体に負担をかけずに繰り返し演じられる方法が考案され、現在の主流となっていますが、この原案はまだ調査中です。観客が選んだ言葉を単純に読み取って当てるのではなく生身の身体を使って表す現象は圧倒的なリアリティを持っており、古今東西を問わずとても大きな反応を得られるトリックです。
テーブルマジックショー②
これまでにレッスンした100種類以上のマジックの中から9演目を選び、約20分間のテーブルマジックショーが行えるように構成したプログラムの一例を紹介。
付属マジックアイテム
小さくなるトランプ:大中小それぞれ5枚ずつのカード・ギミック・セット。