The Magic No.10（ザ・マジック）

発行 デアゴスティーニ・ジャパン

監修 マジシャン・メイガス

発行日 2019/7/30

定価 1,657円＋税

【セット内容】

冊子（オールカラー12ページ）

DVD（約21分）

シルクハンカチ

サムチップ

基本テクニック講座

サムチップの基礎

サムチップの原則

サムチップの見せ方

　諸説ありますが、サムチップは1885年頃にプロフェッサー・ハーウィン（Professor Herwinn）によって発明されたと言われており、「マジック史上最大の発明品」「マジシャンの最終秘密兵器」などと呼ばれるほど汎用性の高いギミック道具です。クロースアップでもステージでも使えて様々な現象が起こせますし、これほど応用範囲が広く頼もしい道具はちょっと他には見当たりません。サムチップの製造販売で世界的に有名なのはバーネット社で昔からこのギミックの質を高め続けてきました。日本国内で有名なのは林奇術製作所開発のソフトタイプですが、このデアゴスティーニに付属されているサムチップはハードタイプです。今後の応用バリエーションを考えてハードタイプが選ばれたのでしょう。サイズや色も多くの日本人に合うように様々なタイプの中から厳選されているようです。

消えるハンカチ（Vanishing Handkerchief）

　観客に検めてもらったハンカチ（借りたものでもOK）を左手にかけて窪みを作り、その中に小さくて赤いシルクを押し込みますがおまじないをかけると完全に消えてしまいます。再びおまじないをかけると窪みの中からまた赤いシルクが出現します。

　サムチップを使ったマジックの中で最も基本的で有名な古典作品です。私もこの作品でサムチップの使い方を学びました。ただ当時は間違った使い方が流行しており、私もプロに矯正してもらうまで長い間勘違いしたままでした。デアゴスティーニでは最初から正しい方法を注意してくれているので、その点の心配はありません。この他にもバリエーションとして、フィン・ジョン（Finn Jon）がよく演じている“バニッシング・シルク”（Vanishing Silk）の手順が解説されており、お洒落な雰囲気で格好良く演じたい人にはこちらがよりオススメです。

１円が５円に変化（1yen changes into 5yen）

　握った手の中に五枚の１円玉を入れておまじないをかけると一枚の５円玉になって出てきます。

　これもサムチップを使った作品です。私はこの手順、テンヨーの解説書で覚えた記憶があります。小銭という音が出る素材を使っているのでシルクよりも少し扱いが難しくなっています。付属のサムチップのサイズなら二枚の50円玉が一枚の100円玉に変化するなど金額を変えて演じることも可能です。

輪ゴムと指輪（Ring and Rubber Band）

　紐状に切った輪ゴムを指輪に通して両手で斜めにピンと張ると、指輪が重力に逆らって上へ上へと登っていきます。道具も手元もまったく怪しいところなく神秘的な動きをします。

　これも古い作品ですが誰がいつ考案したのか私は知りません。教えて偉い人。現象としては念動なのでメンタルマジックの系統に属します。指輪や鍵などが動いて観客が選んだカードや品物の所で止まって当てる手法としても使われたりします。

HISTORY OF MAGIC＜悪食（Gross Eater）＞

　「石呑み」や「人間ポンプ」「火喰い」といった現代においても驚愕的な技のルーツを紐解いています。

WELCOME TO MAGIC WORLD

Magic Shop『Magic Land（マジックランド）』

　創業43年という超有名な老舗マジックショップ。世界中のマジシャンが来日した際には必ず足を運ぶほど。「トンさん」の愛称で親しまれ尊敬されている小野坂東さんも詳しく紹介されています。→リンクはこちらです。

付属マジックアイテム

サムチップ

シルクハンカチ

※先行予約特典の「魔法のカレンダー（考案：下村知行）」も届きました！2005年にテンヨー・プラスワン・キャンペーンに採用されたスペシャルマジックです。現象は、丸いカードに描かれた10種類のラッキーアイテムから観客がひとつを選び、カレンダーブックの自分の誕生日欄を見るとそこに選んだラッキーアイテムが書かれているというもの。原案はアレックス・エルムズレイ（Alex Elmsley）の“Fate's Datebook”。カードではなくラッキーアイテムを当てる演出と巧妙な原理で原案よりも簡単に不思議な現象を起こすことができます。