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日本蒸籠(にほんせいろ)

中島弘幸

この日本蒸籠は関西地方では宝箱、海外では JAPANESE HANK BOX とも呼ばれるプロダクション・マジック用の道具です。

フジテレビの人気番組『なるほど!ザ・ワールド』でトランプマン2号として一世を風靡し、現在も豪華客船のクルーズ出演など第一線で活躍中の中島弘幸さんが木工職人と試行錯誤しながら完成させ、ご自身もショーで用いているプロ仕様の逸品です。

寸法は蓋と底の無い本体の箱(蒸籠部分)が高さ130mm・横幅225mm・奥行145mm・厚み18mm。

そして本体をのせるトレーが高さ20mm・横幅253mm・奥行173mmとなっており、片手で持ちやすいように指を入れることができる穴が開いています。

ネタ場は二箇所(つまり二度取り出せます)あり、容量は各スペースに60㎝シルクであれば四枚、長めののべシルクであれば二本、ばね花なら十個くらい、小さめのくす玉なら一個から二個程度収納できます。

日本手品では小さいところから多量の蜘蛛の糸やのべシルクを取り出し、さらにその中から大きな傘を何本も取り出すといった所謂一粒万倍の演目を「万倍芸」と称し、演技の最後を華々しく飾ることが多かったようです。

一般的な万倍芸であれば、のべシルクを取り出したのちに大きめの固形物を余所から補給してくることが常ですので、容量としては充分だと思います。

仕掛け部分は精緻且つシンプルに作られており、間近で見ても分からないだけでなくロック及びアンロックの操作が非常に簡単で蒸籠の検め動作の中で自然におこなうことができます。

さらに特筆すべきは、その軽さです。

材質はできるだけ軽く丈夫なものが良いとされていますが、総重量が1㎏を超える蒸籠も多く、そのためテーブルに置いて取り出すことが多かったようです。

天海本『日本手品宝華集』(1986年 山本慶一著)にも「福助」という万倍芸が解説(蒸籠の仕掛けは違いますが)されていますが、やはり蒸籠をテーブルに置いたままで品物を取り出しています。

この手の現象は箱をテーブルに置いたままだと観客にテーブルの中から品物を取り出しているのだろうと思われやすく、どうしても不思議さが損なわれがちなのですが、この蒸籠は昔から最上級の素材と言われる桐製で約400gと非常に軽く、女性でも片手で楽々と扱うことができ、蒸籠を持ったまま反対の手で品物を取り出すことができます。

すべて職人さんの手作りで製作完了までに約3か月もの時間を費やすため一度に大量生産することができない希少品です。

価格は35,000円(+送料)。

一生モノと考えれば私にとっては非常に安い買い物でした。

皆さんも実物を手に取った時、そのあり得ない軽さに驚いてください。

これらを踏まえていただいた上で、きちんと演じて頂けるという意味で信頼の置ける方にのみ直販で注文を受け付けていますとのことです。

購入したい方は下記のメールアドレスへ「日本せいろ購入希望」と書いてメールを送ってください。

OFFICE MAGICANA→info@officemagicana.com

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